常に先を考えて仕事に取り込める社員を育てています。


現在の仕事内容を教えてください。
スポーツデータを取り扱う(蓄積・解析・配信など)クライアントの基幹システムリプレース案件でプロジェクトマネージャーを担当しています。現在は開発~リリースまで完了し、運用サポート/ドキュメント整備を行っています。
既存システムの設計書がない且つ、新システムの設計フェーズは工期の都合上、省略することになり、既存プログラムを解析しながら開発する特殊な進め方をしました。
いろいろな工程が並行で動き、作業範囲/タスクの優先順が日々変わるため、スケジューリングがとても難しいプロジェクトでしたが、メンバーのおかげで無事リリースまで漕ぎ着けることができました。
新人教育について、心掛けていることや常駐案件と受託案件の違いはありますか?
いろいろありますが、特に3つを心掛けています。
1つ目は、報・連・相です。まずこれができないと作業が順調なのか遅れているのか、どこで悩み時間が掛かっているのか状況が分からないので、習慣づけるよう話しています。また、報・連・相を求めるだけでなく、私からも1日に何度か定期的に状況を確認するようにしています。
2つ目は、割り振られたタスクを完遂するまでの手順/段取りを教えることです。例えば、設計でも実装でも、ドキュメントフォーマットやプログラム言語の違いはあるものの、手順や段取りで共通する部分は多いと思います。仕様調整や課題解決などで主体的に動かなくてはならない場面に直面した際、困ることのないように教えています。
3つ目は、常に先を考えて仕事に取り組むことです。
設計やプログラミングであれば、レビューやリリース後のメンテナンスなどを見据えて、注意すべき点などを伝えています。モノを作る時点から引継ぎ作業は開始していると思ってますので、他人が理解できるものを作れるようになって欲しいですが、まずは1年後に自分が読んで理解できるものを作りなさいと言っています。
常駐と受託の違いですが、常駐では顧客が求める作業を実施する必要があるため、どうしても作業内容に制限があります。そして新人も1人分の成果を求められるため、割り振るタスクも低リスクの簡易な機能になりがちです。成長するためにやり遂げて欲しいタスクを任せられないもどかしさを感じることがありました。
受託は常駐のような制限がないので教育は行いやすのですが、現場の温度感・緊張感は肌で感じてもらえないデメリットはあります。顧客と直接やり取りする場を設けたり、レビュー時に顧客側の視点を伝えるなど工夫しています。
今まで一番苦労した事とどう乗り越えたか教えてください。
まだSESメインの仕事をしていた時代に、途中参画したWebシステム開発プロジェクトが一番苦労しました。参画当初は十数本のバッチ開発が担当だったのですが、私が参画する前に実装済みのプログラムでエラーが多発したため、数日後には障害対応や不足機能の実装を担当していました。そもそも設計書が要件を満たしてなく、作成したメンバーは既に離任していたため、仕様理解から再実装まで全てにおいてとても大変でした。
これ以上のスケジュール遅延は許されない状況でしたので、仕様理解などのキャッチアップやメンバーとのコミュニケーションは普段以上に意識してました。
スケジュール遅延しているプロジェクトはストレスフルになりやすいですが、自己管理はもちろんのこと、メンバーのタスク/モチベーションにも気を配ることで、みんながポジティブに仕事出来るプロジェクトではありました。
メンバーそれぞれが手一杯な状態で、開発ルームにエンドユーザが張り付いているプレッシャーの中、仕事出来たことは今では良い経験だったと感じています。